代表挨拶

 はじめまして、代表理事の石田誠と申します。

 現在、新型コロナウイルス感染症の影響は、福祉サービス提供事業所の皆様にとって利用率の維持・向上といった観点でも、大きな影響があると思われます。このような経営的なリスクにさらされている中で、社会的なインフラとして事業継続に献身されている皆様に敬意を表し、社会の中の一個人としても、深く感謝申し上げたく存じます。

 当研究所は、「事業者・職員、利用者、地域住民の三方よし」の実現を応援すべく、平成27年より、各種事業に取り組んでおります。

 当研究所の主な事業である第三者評価では、職員の皆さんに、職場での意欲・やりがいを問うアンケートがあります。この項目の回答傾向は、報酬・キャリアアップ制度、職場の人間関係等の様々な要因に左右されていると思われますが、私の個人的な印象では、「事業所独自の理念や方針に沿ったサービスの在り方を共有できているか否か」といった部分が大きな影響を与えているように思います。それぞれの事業所さんの特色やこだわり、力を入れている部分等を如何に全体で共有しているかが、仕事への意欲・やりがい・事業所への帰属意識の源泉ではないかと考えています。

 また、障害・病等を抱える人達の生活を支える中で、福祉という仕事が、単調な肉体労働と化してしまわないように、「利用者1人ひとりの想いや感情に寄り沿う=感情労働」の部分を、経営者側・管理者側がどの程度重視しているか、そのような仕事ができるような仕組みがあるか否かも大きなポイントだと考えています。

 それぞれの事業種別毎に、「目指すサービスの在り方をとことんまで追求する事」や「感情労働の側面をクローズアップして仕事をデザインする事」は、利用者や家族の満足度の向上、職員の意欲の向上・定着、財政的な安定等、良好なサイクルとなって経営層の皆様にとって大きなメリットをもたらすと確信しています。

 今後も、皆様の「目指すサービスの在り方の追求と良好なサイクルの構築」のお役に立てる研究所である事を目指し、職員・所属メンバー一同、日々精進し続けていく所存でおります。

 今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

代表理事 石田誠